新型コロナショックの感染拡大を受け、都市の一部地域に緊急事態宣言がなされました。不要不急の外出自粛の段階でも、IT業界を筆頭にテレワークを推奨する企業が増え、業務で出社する必要性の無い方、低い方は、会社事務所以外の場所、自宅などでお仕事をされていらっしゃいます。かくいう私も、会社の指示を受けて、この度、在宅ワーカーになりました。
そこで今注目されているのが新しいコミュニケーションアプリ。会議や業務管理などもすべてオンライン上でシェアする必要性に迫られて、ここにきて急速に利用されるようになりました。ここで、一気にユーザー数が上昇している人気のアプリを3つ、ご紹介したいと思います。
今回紹介するのはこの3つ
- Zoom - ビデオ通話
- Slack - グループチャット
- Asana - タスク管理
個人に普及しているアプリで例えるとZoomはSkype、SlackはLINEといったところでしょうか。私の勤めている会社はMicrosoft製品をメインで使用しているので、社内コミュニケーションツールとして代替すると下記のようになります。
- Skype(社外ミーティング)
- Teams(社内ミーティングを含む)
- Planner
しかし、外部とのやり取りの場合は、ライセンス制の問題もありMicrosoft製品を使用しない人も多いです。個人事業主の方であれば、クライアントのツールに合わせてその都度プラットフォームを追加していてはコミュニケーションアプリだけでもかなりの量になってしまうことも考えられます。そこで、現時点でメインプラットフォームとなり得る、今注目の上記1~3のアプリを紹介したいと思います。
1. ミーティングアプリ Zoom
Zoomは、クラウド上でのWeb会議やメッセージ機能などのコミュニケーションプラットフォームです。Skypeと一番異なる点は、スタート地点のアカウント作成に関するところでしょうか。Skypeの場合はそれぞれの会議出席者が事前にアカウントを作成しておいて、アカウントIDなどを共有しなければなりませんでしたが、Zoomの場合は、e-mailアドレスのみ使用して会議の招待が可能なので、招待する人のメールアドレスさえあればOK。招待された人は送られてきたウェブサイトのURLをクリックし、アプリをダウンロードすれば即、参加することができます。その他、同時接続可能の人数が圧倒的に多数なのがZoomの特徴です。
他にも特徴をまとめると下記のようになります。
- 無料版で最大100人40分まで、有料版で1,000人までグループ同時接続可能
- 無料版でも1対1なら無制限同時接続
- パソコン、スマホ、タブレットのどの端末でも画面共有
- スケジュールミーティングにより、将来のミーティング予約が可能。利用端末のカレンダーツールとの同期による予定管理
- プラットフォーム上での録画、クラウド上でのデータシェア
一見すると、圧倒的勝者に見えるZoomですが、残念なことに利用者の急増に伴い、セキュリティーの弱さが多数報告され、各国政府からも使用制限されてしまいました。皆さんもご利用の際は十分にご注意ください。
Zoom、台湾政府が全面禁止...ドイツ外務省やGoogleも「セキュリティの脆弱性」で使用制限 | ハフポスト
2. チャットアプリ Slack
チャットアプリといえば一般にはLINEを使用されている方が大多数だと思います。一対一の個人とのやり取りの場合はそれでも十分なのですが、参加グループ数が増えたり、グループの規模が大きくなって人数が増えて、発信者も多くなるとLINEの場合は少し不便を感じることがあります。そこでビジネス用途のグループチャットで人気があるのが、こちらのSlackです。2013年にアメリカでリリースされたツールで、Slackの場合は『グループ』ではなく『チャンネル』という名称で呼んでいます。
Google DriveやDropbox、OneDriveなどのクラウドサービスとも連携されているので、資料やデータファイルにも簡単にアクセス可能。メールでのやり取りでは敷居が高くなってしまう、時間がとられてしまう、そういう時にチャット感覚で気軽に話しかけたり一斉に情報拡散したりすることに長けています。
その他にも組織としてのグループやメンバー管理なども容易になっており、よりビジネス向け、大きな組織向けのツールになっています。
- チャットをスレッドで管理できる
- 『ワークスペース』と称してメンバー管理
- 端末を選ばず、複数台の端末からもアクセス可能
- 送信済みメッセージの訂正、削除が可能
無料版もありますので、気になる方はまずは無料体験版から始めてみてはいかがでしょうか。私は業務上、Microsoft TEAMSを日常的に使用していますが、情報シェアや頻繁なコミュニケーションには最適で、おかげで社内メールのやりとりが激減しました。
TEAMSと比較すると、音声通話・ビデオ通話の人数制限が大きなポイントになります。Slackの場合はチャンネル内通話が可能なのは有料版のみ、しかも最大で15名であるのに対し、Microsoftアカウント作成が有料となるTEAMSの場合は最大で250名まで同時接続可能です。この辺りはZoomで補完することも可能だと思います。
3.タスク管理アプリ Asana
今回のように長期的なテレワークとなると、日常的にオンライン上で、より具体的なプロジェクト管理、タスク管理も必要になります。個人事業主の方にもこれはお勧めです。チーム内でのタスクの可視化、担当の割り振り、進捗管理などが容易にできるアプリです。ある程度はワークフローの管理もできるので、チーム全体としての作業を誰にでも瞬時に理解できるような『見える化』が可能です。
Google Drove、Dropboxなどの他、SlackやMicrosoft TEAMSなど、100以上の製品との連携が可能。
チームの仕事、プロジェクト、タスクをオンラインで管理 · Asana
- タイムライン機能で簡易ガンチャートの作成
- モニタリング機能でステータス、進捗、優先度の可視化
- チーム内のワークロード管理
- 仕事リクエストフォームなど複数のテンプレートで追加業務の一括管理
- オートメーション機能により単純なルーチンタスクの自動化が可能
Microsoft Plannerに比べても、カレンダー管理やマイルストーン管理などの機能の点で優位性が高いようです。その他にも、ワークロード管理やフォーム機能などはプロジェクト管理上、有用な機能だと思います。
さて、以上、テレワークで注目され始めた3つのコミュニケーションアプリを紹介してみました。便利なアプリで皆さんのテレワークが少しでもストレスフリーになりますように。
<了>