ストレスフリーな未来へ

今日よりも快適な明日へ向けて、日々奮闘中。現在進行中の歯列矯正やブログのこと、体験をもとにした英語学習やお小遣い投資のことなど。

ストレスフリーなはずの田舎暮らしで感じるストレス

前回のブログでは、ストレスフリーな田舎暮らしと称して、いくつかのポイントをまとめました。しかしすべての物事には一長一短があります。ストレスフリーなはずの田舎暮らしも、裏返せば田舎であるが故のストレスがあります。今回は、そんな田舎暮らしあるあるなストレスをご紹介いたします。

f:id:liblin:20191211154957j:plain

Photo by Werner Sevenster on Unsplash

と思いつつも、好きで田舎暮らしを始めたので、田舎暮らしの短所があまり短所に感じられなくなっていて、何を書こうか悩んでしまい、あっという間に一か月が経過してしまいました。遅くなりましたが、ひと月かけて思いついたことを書いていきたいと思います。個人的な意見になりますので、感覚が少しずれているかもしれませんが、ご了承ください。

  1. 車が生活必需品
  2. キャッシュレス・ペイメント
  3. 公共施設の営業時間
  4. 住宅設備
  5. 生活環境

1.車が生活必需品

f:id:liblin:20191211160155j:plain

Photo by Jamie Street on Unsplash

厳密にいうと、車がなくても生活している方もいらっしゃいます。近年、後期高齢者の事故がよくニュースに取り上げられていますが、私の周囲の高齢者の多くは免許証を返納して、自転車で生活しています。冬は積雪のために自転車走行は困難を極めますので、そういう時は自治体で運営している近距離のお買い物などに利用できるバスサービスなどを利用しているようです。

そうは言いながらも、公共の交通機関によるサービスが限られ、市街地を離れて生活する人にとってはやはり、車は生活必需品です。これがなくては食料品さえも買いには行けません。そのため、都市部から引っ越してこられたご夫婦で、免許を持っていなかった奥様が、急遽、教習所に通う羽目になった、という実例も見てきました。そんな環境ですから、運転が苦手だとストレスに感じることだと思います。私は運転を苦に思うことはほとんどないので、あまり気にしていませんが、車の運転は向き不向きがありますので、向いていない方にとっては大変だと思います。

運転が好きな私でも、年に何度か、運転したくないストレスフルな日があります。北海道の冬、猛吹雪で視界が悪く、いわゆるホワイトアウトになる時です。こんな時は、雪女の存在を思わずにはいられません。強い風と雪で、視界が真っ白になってしまい、道幅もわからなくなってしまいます。このようなときは、道幅を知らせる『矢羽根』と呼ばれる矢印を目安に走り続けます。

北海道を旅行していて、道路の左右に街灯の高さくらいのところに下向きの矢印がつけられたポールが、道路沿いに並んでいるところを見たことがあるという方も多いのではないでしょうか。これが『矢羽根』です。

 

矢羽根の矢が指しているのは道路の道幅です。除雪車などが除雪中に誤って歩道やガードレールを破壊してしまわないように、視界不良時に運転者が路肩に車を落としてしまわないように配慮されて設置されています。冬の北海道は過酷な環境です。これも矢印が見えていればこそできることですが、見えないような酷いホワイトアウトのときは、風の強弱の隙をついて、見えるようになったら走り、見えにくくなったら徐行して少しずつ移動するしかないですね。不用意に路肩に車を止めようものなら、そのまま吹き溜まりでスタックしてしまうこともありますし、後方から来た車に追突される可能性もないとは言えません。テールランプも雪に覆われて凍り付いてしまっていると、ほとんど見えなくなってしまいます。とにかく悪天候時は日中でもヘッドライトを点灯して、私はできるだけハイビームにして、対向車に自車の存在を知らせるようにしています。もはや、ストレスを通り越して、命の危険を感じるほどです。 

その他、春が近づくと特に、頻繁に道路に融雪剤が撒かれるようになります。これが車の足回りを錆付かせてしまいますので、まだまだ水の冷たい時期ではありますが、融雪剤の季節から春先は、こまめに洗車をしておきたいところです。ガソリンスタンドの自動洗車機は車の下からも水が吹き付けられるので、面倒な足回りも簡単に洗浄ができます。この作業をするとしないのとで、数年後の錆の発生率が大きく異なります!

2.キャッシュレス・ペイメント

f:id:liblin:20191211164500j:plain

Image by flyerwerk from Pixabay

都会で生活している方には信じられないかもしれませんが、地方ではまだまだ、クレジットカード以外のキャッシュレス・ペイメントはあまり普及していません。東京オリンピックの2020年をターゲットに、政府でもキャッシュレス・ペイメントを普及させるべく、様々な試みを行ってはおりますが、田舎ではまだまだ現金主義です。それでも大手コンビニチェーンや大手系列のスーパーマーケット、若い経営者のお店ではキャッシュレスが可能になってきています。

 

しかし、コンビニなどで交通系プリカのペイメントが使えても、そもそも電車に乗らないので、プリカを持っていない人が多いので、交通系プリカの普及率はものすごく低いです。都市部で交通系プリカでほとんどすべての買い物や飲食が可能なのに比べると、天と地ほどの差があります。なんといっても極めつけは、最寄りのJR駅の券売機で、プリカが使えません(笑) そりゃ普及するはずがないですよね。

 

 3.公共施設の営業時間 

f:id:liblin:20191211172820j:plain

Photo by Gabriel Sollmann on Unsplash

公共施設の営業時間が全般的に短く、不便に感じることがあります。ちなみに町役場の窓口の営業時間は下記のとおりです。

 

町役場    8:45-17:30

隣町役場 8:30-17:15

 

この時間帯そのものには大きな不便は感じていないんですが、週末や祝日に出先機関やコンビニでの住民票交付サービスなどがありません。そのため、引っ越しやら何やらで、住民票や印鑑証明が必要な時はすこし面倒です。

個人的に一番ストレスを感じるのは図書館の時間です。通常10時から夜6時まで、自治体によっては冬は夜5時閉館だったり、決まった曜日のみ夜8時まで開館していたり、対応は様々です。毎週月曜日が閉館日にもなっているので、仕事をしながらだと、行けるタイミングを探してしまいます。最寄りの図書室には夜間返却ボックスもありません。返却期限を過ぎても私が返却できないのはそういう理由でもあります。

 

4.住宅設備

寒さ厳しい北海道では、住宅の暖房設備が重要になります。エアコンでは家はさっぱり温まりません。そこで大活躍するのが灯油ストーブです。灯油ストーブというと、本体に小さな灯油タンクがついていて、空っぽになるとそれを満タンにしてまた燃やして、というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、原則、真冬は24時間ストーブを使用しています。一日に何度も給油してはいられませんし、室内の空気も汚れてしまいます。そこで、一般的に広く普及しているのが、FFストーブと呼ばれるタイプの暖房器具です。通常、100L以上給油可能な屋外の大型灯油タンクから灯油が自動供給され、不完全燃焼防止機能、自動吸排気機能などの室内の空気汚染に配慮した機能が付いている優秀なストーブです。下記のリンクにあるトヨトミの他、コロナやサンポットなどが有名です。

FF式ストーブはどういうものですか?(FF式ストーブ) | よくあるご質問

 

日中、不在になる時も暖房を切ってはいけません。室温が10度を下回ると、水道管が凍結して、最悪の場合、破裂してしまいます。その他、家の中のいろいろなものが凍ってしまいます。ビールとか、お水とか、オリーブオイルとか、もちろん観葉植物も。よく、冗談交じりで、北海道では物を凍らせないために冷蔵庫に収納するといわれることがありますが、まさにその通りです。そんなわけで、不在時もストーブの温度設定は10~15度程度にして、灯油を燃やし続けています。必要経費ですが、燃料の高騰はストレスにつながってしまいます。一戸建てで月額煖房費用と給湯ボイラー費用と合わせて、3~4.5万円ほどかかった経験があります。光熱費としては結構高額ですね。

最近は、オール電化のアパートも増えてきていますが、今の時点では、まだ灯油ストーブのほうがコストが低く抑えられるようです。難点としては、壁に穴をあけて屋外に煙突を付けたりするなど、様々な作業が含まれるので、プロに施工をお願いしないといけません。リビングとダイニングを暖めようとすると、ストーブのお値段そのものが10万円越えの、いいお値段するので、何より故障が怖いです。そのせいか、リビルト品が新品の半額程度で市場に流通しているようです。

f:id:liblin:20191211184945j:plain

Photo by Stéphane Juban on Unsplash

その他にも、セントラルヒーティングで、ボイラーで暖めた循環液を各部屋や廊下のパネルに送って家全体を暖めるパネルヒーターなどもあります。パネルヒーターは燃焼するのはボイラーのみなので、各部屋のパネル周辺は静かに暖められます。空気も汚れず、やけどの心配も低いので、小さなお子さんのいる家にはお勧めです。しかし、家全体が温まるまでには時間を要するので、寒くなりそうな数日前から暖房をつけ始めたほうがいいと思います。

また、少数派ですが、薪ストーブを使用している友人もいます。この場合は燃料となるのは薪ですから、秋になると薪割りで忙しい友人もいます。薪割りをしたくない人には、すでに適当な長さに割られた薪を購入することもできます。燃料費そのもので言えば薪のほうが安上がりかもしれませんが、手で薪をくべたり、炎の調節をしたり、ストーブの中にたまった灰の片づけをしたり、使用しない時期には煙突掃除をしたりと、とにかく様々な作業が付随しますので、忙しい方にはお勧めできません。でも、炎の揺らぎを見ながら、薪の燃えていく臭いを嗅ぐと、とても豊かな気分になってきます。お金のもたらす贅沢ではなく、ゆっくりとした時の流れる豊かさとでもいうのでしょうか。ロッジに宿泊する機会がある場合は、薪ストーブ付きの宿を探してみるのもいいかもしれませんね。

 皆さんも冬の寒さは想像できるでしょうが、では、夏はどうなのかといいますと、窓を開ければ涼しい風が入るせいか、一部の都市を除き、エアコンはほとんど普及していません。ものすごく暑い日には日中、グダグダになったり、夜、寝付きにくかったりしますが、そんなストレスもほんの数日のこと。夏の北海道は涼しく、湿度も低いので最高です。しかし、エアコンの不自然な涼しさに慣れてしまった都会の人には、もしかするとあまり快適ではない環境なのかもしれませんね。

 

5.生活環境

f:id:liblin:20191211191735j:plain

Photo by Gaetano Cessati on Unsplash

とにかく、のんびり、ゆっくりと時の流れる田舎暮らしです。二十四節季のとおりに季節が移り替わるのを身近に感じながら生活を送るのは素晴らしいことです。そんな中でのささやかなストレスを見つけました。

雪解け後の春は、一斉に農家の作業が始まるため、田園風景の長閑な景色の中では土壌つくりのための肥料の臭いが漂うことがあります。窓を閉めて車を走らせても、どこからともなく香ばしい香りが車内に広がります。

また、春先は畑の作物も成長する前になるので、土を起こしたばかりのところに強い風が吹き抜けると、土ぼこりが舞い上がって、目を開けてはいられません。車も土埃で汚れてしまいます。

 

さて、田舎暮らしで感じるストレスは人それぞれなので、これがストレスなの?と感じた方もいらっしゃるかもしれません。田舎なりにおいしいレストランや居酒屋もありますし、お水がおいしいせいか、コーヒーがおいしいお店がたくさんあります。もちろんゲームセンターや漫画喫茶はありませんし、都会に比べればカラオケボックスの料金は高いでしょうし、大手のスポーツジムチェーンもありません。

結局のところ、自分にとって必要なもの、大切なものは何なのか、それに尽きると思います。これからは地震津波などの災害を想定して、日々を安心して安全に暮らせることが本当のストレス軽減につながるのかもしれません。もちろん、お仕事の都合で、すべての人が好きな地域で生活できるわけではありませんが、みなさんのストレスフリーな生活のために、日々の生活を振り返るきっかけになれば幸いです。

 

<了>